今日は、少し前の自分を振り返りながら「価値の総体」というテーマについてお話ししたいと思います。
私は一年半前、長く勤めた会社を辞めました。
あの頃の私は、ある上司との関係にずっと悩んでいました。
どんなにがんばっても「もっと早くできるだろう。遅い」と言われ、資料を提出しても修正ばかりされて、その上司にとって満足のいく資料を私は出すことができませんでした。
本当に努力しても評価されない日々でした。
いつしか「私自身がダメなのかな」と、自信をなくし始めていました。
「私、被害妄想になってるのかも」と疑うこともありましたが、今思えば、その気持ちはごく自然なものだったのだと思います。
当時なにより苦しかったのは、自分らしさや自分だからこその強みを見てほしかったのに、人間性そのものまで否定されているように感じていたことでした。
「このやり方が私らしいのに」「私はこういう部分が強みなんだ」と伝えたかったけれど、うまく届きませんでした。
ここで私が大切にしたいと思うのが「価値の総体」という考え方です。
価値の総体とは、その人が持っている個性や性格、能力だけでなく、失敗や挫折、悩みや喜び、努力や成長のすべて。
人生の経験全部を含めて“自分の価値”と捉えることです。
誰かの評価や、一度きりの失敗だけで価値が決まるわけじゃない。
むしろ、うまくいかなかった経験や自分なりにあがいたこと、その中で磨かれてきた自分らしさや強みも、しっかり「価値の一部」にしていいのだと気づいたのです。
会社を辞め、時間が経った今だからこそ、はっきり言えます。
「自分らしさ」や「自分の強み」は、決して他人の基準で決まるものではありません。
人と違う部分や、うまくいかずに落ち込んだ自分さえ、総体として受け入れてこそ、自分を大切にできるんだと感じています。
他人と比べず、自分の歩んだ道や積み重ねてきたことすべてを肯定してあげる。
それが今の私の「自分らしさ」であり、一番の強みなのかもしれません。
もし今、同じように職場や人間関係で悩んでいる方がいたら、「あなたの価値」は、今までの経験も、これからのすべても含めて大切な「価値」になっているんだよ、と伝えたいです。
自分の「価値の総体」を信じて歩いていけたら、きっと前向きに進めるはず。
今はようやく、私の価値はあの会社では生きなかった。ただそれだけだと思うようになりました。
そして「あんたなんかに私の価値なんかわかるはずない」って、今の自分ならあの上司に言えるかもしれません(笑)
今日もここまで読んでくれてありがとうございます。
これからも自分らしく、ゆっくり進んでいきましょう。